初心者の中古ギターの選び方・注意点 購入場所や種類、製造国の傾向
ギターを始めたくても思ったよりも始めるためにかかるお金が多く、中古ギターを買って始めようと思う方もいます。しかし、中古ギターをどこで買えばいいのか、どのようなものを買っていいかなど、中古ギター購入は初心者の方にはわからないことだらけです。
そこで今回は、月間10本程度の中古ギターを購入している筆者が、初心者におすすめな中古ギターの選び方を紹介していきます。
【1】初心者が最初に買うギターは中古がいい?
中古ギターは、価格が安く、同じ価格帯の新品ギターに比べると、比べ物にならないくらい品質が良いものがあります。
また、製造から時間がたっている場合は、初期不良とは無縁になっていたり、経年で木材が安定していたりするなどといったメリットがあります。通販で激安の初心者向けギターを購入するよりも、品質の良い中古ギターを購入し、それでギターを練習したほうが上達は早い印象です。
仮に挫折しても、中古ギターはメルカリなどのフリマサイトで購入価格付近で売ることも可能ですので、筆者は所審査の方が中古ギターでギターを始めるのは、とても良い選択肢の一つだと考えます。
【2】購入を控えたほうが良い場所・理由
中古ギターの購入にあたり、初心者の方がまず控えたほうがいい購入場所は以下となります。
1.フリマサイトやオークションサイト
メルカリやヤフオクなどのフリマサイトでの購入は、楽器の状態が直接見れなかったり、調整が全くできていない楽器が届く可能性が高いです。
ちなみに、月間10本程度、中古ギターを購入している筆者ですが、現物が見れないフリマサイトではほとんど購入しません。
2.リサイクルショップ
ハードオフやセカンドストリートなどのリサイクルショップは、基本的に楽器専門の中古店ではないため、調整が行われず状態が悪かったり、楽器としての機能が損なわれても返品・返金などができない場合があります。
購入後の保証はついているものの、演奏に重大な問題があるにも関わらず、音が出ないといったことでしか対応してもらえなかったりすることがあります。
いずれの場合もギターの価格は安いですが、安いには安いなりの理由があるため、自力で楽器の調整ができるようになるまでは購入を控えたほうが良いでしょう。
【3】購入を控えたほうが良いギターの特徴
中古ギター購入で注意するのは、購入場所だけではありません。
1.汚れや傷がひどいギター
汚れや傷がひどい中古ギターは、前の持ち主が大切にしていなかったり、販売店の管理が悪い場合があります。そうなっていると、楽器としての機能が損なわれていたり、湿度や温度などの環境の変化で調整が必要になる場合があるため、よほど気に入らない限り購入を控えるのがベターでしょう。
また、傷や使用感をあえて意図的に表現している、「レリック」と呼ばれる加工をされたギターもあります。そちらは基本的に、本項目の汚れや傷がひどいギターには該当しないため、購入を検討しても良いでしょう。
2.中古販売価格が15,000円を下回るギター
中古販売価格が15,000円を下回るギターは、新品定価が20,000円前後かそれ以下の、初心者向けの「安ギター」と呼ばれるギターが多い傾向にあります。初心者向けの「安ギター」と呼ばれるギターは経験的に、調整を行わないとまともに演奏ができなかったり、その調整を行っても安定しなかったり、そもそも製品として粗悪なため、楽器としての必要条件をクリアしていなかったりすることがあります。
筆者は自力で調整ができたり、良いギターのブランドなどを知っていて見分けられるため「安ギター」を購入することがありますが、「安ギター」まずオススメしません。
【4】オススメの購入場所は楽器店…その理由は?
中古ギターの購入におすすめの場所は、ズバリ楽器店です。その中でもギターを多く取り扱ってる店が望ましいです。なぜ楽器店で購入するのが良いのでしょうか?
1.ギターに詳しい店員さんに相談ができる
どのようなギターを買っていいかわからない場合、店員さんに予算も併せて相談すると、自分にあったギターを紹介してくれます。どのような曲を演奏したいのか、どのようなアーティストが好きなのかなども店員さんに教えると、さらにそれに合致したギターを選んでくれるでしょう。
しかし、自社ブランドのギターを積極的に進めてくる店員さんには注意しましょう。それは自分のニーズと全く合致していない場合があります。
2.ギターが調整されていたり、調整をお願いできたりする
楽器店で購入するギターは、調整が行われた上販売されていたり、購入後に調整をお願いすることができる場合があります。
「BIGBOSS」という楽器店では、購入後、永久に無料で基本的な調整を行ってくれたりします。ギターの調整は初心者には難しいため、これはかなり強いポイントとなります。
3.保障やアフターサービスがある
ギターは繊細な個体もあるため、トラブルがつきものな場合があります。購入後に不良が出た場合に、返品や返金、交換、調整などを行ってくれる楽器店がほとんどです。
また、そのような不良が起きなくても、店員さんからギターに関しての知識をもらえたり、ギターで困ったときの相談相手になってもらえたりするといった利点があります。
【5】有名ブランドの種類とあたりはずれの度合い
Yamaha
オールマイティに何でもでき、プロからの支持もあるYamaha。品質管理が徹底されており、安い価格帯のモノでも十分なクオリティのものが多いです
Bacchus
入門向けのユニバースシリーズから、最高級のハンドメイドシリーズまで取りそろえるBacchus。低価格帯のものは多少の調整が必要になる可能性はありますが、大きなはずれはない印象です。
Ibanez
アニソンやラウドロック、メタルなどで使われやすいIbanezは、基本的にあたりはずれの少ないブランドとなっています。
Fender
プロのミュージシャンも多用する老舗ブランドのFender。世界各地で生産されているため、製品のあたりはずれは存在します。しかし、最低限のクオリティは達している印象です。
Gibson
同じくプロのミュージシャンも多用する老舗ブランドのGibson。あたりはずれがとても多く、最低限のクオリティに達していない場合もあります。
2006年以前製造のギターは、検品ではずれがはじかれているため、そこそこ安心できる印象です。
【6】メンテナンス・修理がしにくいブランド
例えば、FenderのJazzMasterはパーツの点数が多く、掃除やメンテナンスがしにくいです。また、IbanezやSchecterのようなメタル系ギターに搭載される、「フロイドローズ」系列のFRTトレモロというパーツが搭載されたギターもメンテナンスが大変です。基本的に、パーツが多いギターはメンテナンスが大変です。
そして、もしギターが壊れてしまったら、IbanezやYamaha、Jacksonなどは独自規格パーツが多いため、修理に困ることが多いです。また、FenderやGibsonは、年式によってパーツの企画が違うため、修理に困ることが多いです。
【7】製造国や産地によるあたりはずれの傾向
1.Made in USA
あたりはずれが大きく、あたりはプロミュージシャンに愛用されるレベル、はずれは扱いにちょっと困ってしまうかも……。
2.Made in China
はずれが多いです。ロゴや製品の見た目は同じものの、結構な頻度で製造委託先の工場が変わるため、品質が安定しないようです。とはいうものの、最近は全体的に製品のクオリティもあがってきて、はずれの数は減ってきている印象です。
3.Made in Japan
あたりはずれが少なく、安定している印象です。ノーメンテナンスでも使えるくらい安定しているため、初心者におすすめです。
4.Made in Korea
大はずれが存在するものの、それ以外は良いクオリティです。大はずれは初心者がわかるレベルで弾きにくいため、試奏をしてからの購入がおすすめです。
5.Made in Indonesia
あたりはずれはそれなりという印象です。中堅以上のブランドから製造依頼を受ける工場も多いため、酷いものは少ない印象です。
【8】まとめ
中古ギターは価格も安く、選ぶ方法さえ間違えなければとてもコストパフォーマンスが良いものだと思います。
今後のギターライフで後悔しないためにも、失敗しないギター選びをできるようになるといいですね。
(文/あおきちラボ)
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